TAAKK 2026 Spring Summer collection

TAAKKの立ち上げ当初からブラッシュアップを続けているシグネチャーテキスタイルである「ジャガードデニム」を採用し、ジェンダーレスなスタイリング提案として展開されるラップスカートです。
メンズウェアのスタイリングの幅を広げるツールとしてデザインされています。
「シミュレーテッド・ヴィンテージ」をテーマに、経年変化を織組織として固定化した多重構造織物が特徴です。
実際に穿き込まれたヴィンテージデニムの「ヒゲ」や「アタリ」をスキャンして柄データとしてデジタル化し、色落ちやダメージの箇所を後加工ではなく「織り組織」の段階で設計し、組織変化によって柄として織り込んでいます。
色落ちを「染料の剥離」ではなく「色糸・組織の追加」で表現しており、ヒゲ部分は摩耗による凹みではなく、緯糸の浮きで表現されるなど、ジャカードの微細な凹凸が影を落とし、プリントにはない奥行きを生成します。
構造は、一枚の布を腰に巻き付けるアシンメトリーなラップ構造を採用しており、フロント部分に生地の重なりが生まれ、左右非対称のヘムラインが形成されます。
大胆に重なり合うフロントのラップ構造と、裾の断ち切りによるフリンジ処理がエレガンスと野性の同居を表現しています。
織り上がった後に洗い、ブリーチ、デストロイ加工を施すことで、リアルな経年変化と織物の緻密さを融合させています。
見た目は激しいダメージ加工のように見えますが、触れると厚みがあり滑らかで、「デザインされた劣化」としてダメージ部分も織組織で構成されているため、生地の引裂強度や耐摩耗性が維持されています。
13.5オンスという一般的なジーンズと同等のしっかりとした厚みがあり、高密度織りによるシルエットが崩れにくい特性を持ちます。
そのハリ感により、身体に巻き付けた際に布が垂直に落ちず、外側に向かって広がるフレアシルエット、あるいはAラインを描きます。
ジャカードによる「擬似アタリ」の上に、着用による「リアルなアタリ」が重層化する「二重の経年変化」を楽しめるアイテムです